Dr.木村の眼瞼下垂講座｜Ｑ＆Ａよくある質問とその答え

瞼の開きが悪い方、実際瞳孔に瞼が被って視野が塞がれる方はもちろん、美容的に黒目を大きく見せたい方が受けます。

老化により瞼を開ける筋肉である眼瞼挙筋の機能不全が起きている状態です。これは手術適応です。

ハードコンタクトレンズの長年の装着により、その物理的刺激で眼瞼挙筋の機能不全が起きた状態です。これも手術適応です。

瞼の裏から行なう場合は３～５日、表から行く場合は１０日～２週間程休みを取って、その初日に手術を受ける方が望ましいです。

成長が止まった後、できれば２０歳以降に受けられる方が良いでしょう。

局所麻酔で行います。術前はリラックスする薬の内服があるので安心して手術を受けていただいています。

全身麻酔では、手術中に患者さん自身に開瞼、閉瞼をやってもらう事ができず、確認が出来ませんので不適と言えます。

麻酔が効かないと言うより、術中に眼瞼挙筋を引っ張られる事で、瞼の奥から感じる違和感は覚えるものと思って下さい。

この手術は局所麻酔ですから、手術前に絶飲絶食の必要はありません。

難しい部類にいります。また愛護的操作、センスやカンを必要とされる手術でしょう。

挙筋を縫合する部分は極細のナイロン系の糸で溶けません。皮膚や結膜も通常はナイロン、しかし裏は溶ける糸でも構いません。

そのタレントの目そのものになるのは難しいでしょうが、参考になりますのでお持ち下さい。

糸が超極細とも言えるのでMRIには写りません。またレントゲンにも写りません。

殆ど痛みは有りません。

瞼の二重の折れ目より睫毛側です。しかしその上も少しは腫れます。

術後、丸２日経つまでは連続してなるだけ長時間冷却。３日目からは短時間の冷却を時々やって下さい。

３日目となると新たな出血はないのが普通ですが、血液鬱滞を断続的冷却による組織収縮で改善（ポンピング作用）させる意味があります。

それは十分開瞼を繰り返すことで瞼の血液循環の滞りが改善され易い状況を作るからです。

瞼の裏からの手術なら早期に自然になりますが、表からの手術では１～３ヶ月くらいかかります。

表からの場合、タッキングを揺めます。裏からの場合も、糸を緩めにかけ治すことで対応できます。

できることもありますが、閉瞼しようとしても開瞼２ｍｍまでが限界です。それ以上は球結膜が乾燥して障害がでます。

眼瞼下垂の病態があり、それを補う額・頭部の筋肉の慢性過緊張状態がある場合は、改善が見込めます。しかし事前の鑑別診断は重要です。

眼瞼下垂の状態では、挙筋機能不全を前頭筋の収縮で補おうとして眉が上がりますが、術後はその補正が不要になりますから眉が下がる傾向です。